チェンバロの果実 ♪

ピアノのようなかたちをした鍵盤楽器チェンバロ。にほんでいちばんやさしいチェンバロのあれこれ。

実はピアノも弦楽器?

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チェンバロは弦を はじ いて音を出します。

ピアノはハンマーで叩いて音を出します。

何ヲ叩イテ?

そう、弦です。

前回、 チェンバロは弦楽器、
ピアノは打楽器と表現しましたが、
あれは実はちょっと説明不足。

チェンバロもピアノと同じ鍵盤楽器
見た目はとってもよく似てます。

チェンバロってピアノと何が違うの?
って言われて、まず伝えたいのは、
チェンバロが弦を はじ く楽器であること。

ピアノの音を聞いたことない人はいないけど、
ピアノの音の出るしくみは知らないかもしれない。

だから、ピアノはハンマーで叩いてることだけで
さらりとかわします。

両方で弦の話をすると、ちょっとややこしく
なります。
違いを話したかったはずなのに、逆に共通点。

さて、では、もう一歩踏み込んで、
内部構造を説明するなら、
チェンバロ 撥弦楽器 はつげんがっき
ピアノは 打弦楽器 だげんがっき
となります。

ですが、ピアノを打弦楽器ということは
あまりありません。
ピアノをカテゴリーに分けるなら、
一般的に鍵盤楽器に分類します。

鍵盤楽器はひとりでもハーモニーを奏でられる
稀有な楽器。
ピアノを楽器の王様たらしめているのは
鍵盤楽器だからこそでしょう。

とは言っても、打弦楽器というときは、
ピアノに限らず、鍵盤を押すことにより内部で
打弦する楽器たちは除かれることが多いです。

鍵盤楽器を除外する考え方は、
撥弦楽器の方にも同じようにあります。

しかし、チェンバロの説明となると
撥弦楽器という表現は、
むしろ普通に出てきます。

他に説明のしようがないのでしょう。
チェンバロは楽器の王様ではないので、
説明が要りますしね。

ちなみに、 撥弦 はつげん の『撥』と言う字は
単独だと『ばち』と読みます。
三味線とか琵琶を弾くときに右手で持ってる
あれです。
チェンバロでは『プレクトラム』というパーツが
内部でこの『ばち』の役目を果たしています。

ついでに、太鼓の『ばち』は漢字で書くと
『桴』または『枹』です。

・・・書いたことない難しい漢字ばかり。

まとめ

  • ピアノは打鍵した結果、打弦されて音が出る
  • チェンバロは打鍵した結果、弦が弾かれて音が出る



【おまけ】 〜音が出る仕組みの違い〜

▼ピアノ
鍵盤を押す
 ↓
内部のハンマーが下から弦を打つ
(これで終わると、音は小さい)
 ↓
弦の振動が響板に伝わる
 ↓
響板が共鳴して、大きな音が鳴る

チェンバロ
鍵盤を押す
 ↓
ジャックが持ち上がる
(ジャックは木製の薄い部品)
 ↓
プレクトラムが弦を下から上に はじ
(プレクトラムはジャックの側面に装着されている)
 ↓
音が鳴る


thanks for coming by.
written by coquemomo

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