【2016/07/03 チェンバロ・フェスティバル in 東京 第4回 J.S.バッハ@浜離宮朝日ホール】その3
バッハのチェンバロ協奏曲全曲を演奏すると言う何とも魅惑的なコンサート、今回はその続きをお届けします。
BWV1062を聴き終えて、その迫力に圧倒されたデュオ・ローズ(薫子さんと私)ですが、この先も最後まで目の離せない、いや耳が離せない?、魅力的な楽曲の数々です。
それでは、チェンバロ・フェスティバル最終楽章です。
J.S.バッハ
チェンバロ協奏曲全曲演奏会 第2回(続き)
チェンバロ協奏曲 第6番 ヘ長調 BWV1057
ここで本日、最初で最後の譜めくりすとが登場しました。
2台のリコーダーも加わり、華やかで動きも早く、チェンバロの転がるような音が魅力の1曲です。 原曲はブランデンブルク協奏曲第4番。
奏者の鈴木優人さんは昨年見に行ったジョワ・ド・ヴィーヴルでアーティスティックディレクターを務めていました。 前回は指揮者として拝見しましたが、今日のチェンバロもどちらも素敵です。
普段から指揮者として活躍されているからか、弦楽器やリコーダーとの調和がとても自然で美しく感じました。
チェンバロ協奏曲 第5番 ヘ短調 BWV1056
曽根さん本日二度目のソロです。 5番はあまり聞いたことがなかったのですが、曲の魅力に気が付いたという意味で、本日最大の収穫です。
第2楽章はカンタータ第156番と同じ。「バッハのアリオーソ」として人気だそうです。
3台のチェンバロのための協奏曲 第2番 ハ長調 BWV1064
4台は短調、3台のもう1曲も短調。 この曲は3台4台で唯一の長調の曲です。 チェンバロのキラキラした魅力がふんだんに盛り込まれています。 こちらは1063と比べると3台らしさがよく出ているので最後を飾るに相応しい派手な曲です。
7曲なんて多過ぎるかなと思いましたが、そんなことなく、それぞれの曲の魅力にどっぷり浸りました。
もう終わってしまうのが残念です。
鳴り止まぬ拍手の中、舞台の中央には今日初めて4台が配置されていきます。
もしや、アンコールは・・・。
そうですよね。こんな素敵なチェンバリストが4人揃って、アンコールにできる曲なんてこの世に1曲しかありません。
アンコール:4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV1065
オリジナルはヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲。 今だったら バッハ feat. ヴィヴァルディ、ヴィヴァルディとバッハのコラボとか言うところです。 アレンジでこれだけ自分らしさを出すバッハの頭の中はどうなっていたのでしょうか。
こちらのプログラムには4台がないことが心残りだね、薫子さんとそう話していたのですが、ラッキーなことに少し4台を聴くことが出来ました!!
この豪華なプロのチェンバリストたちをもってしても、難しい、頭を使う、と言わせるヨハン・セバスチャン・バッハ。 この偉大な作曲家の曲を聴いたり演奏したり出来ることを、とても幸せに思います。
使用楽器
左:デヴィッド・レイ 作/ フレンチ様式。 ブランシュの復元。 白地に可愛らしい柄の楽器、最近の曽根さんの写真でよく見るので、曽根さんの持ち物だと思います。
左2番目: ウィリアム・ダウド 作/ フレンチ様式。 れいね先生のフレンチと同じダウドの楽器、2台のダウドのハーモニーを聞いてみたいです。
左3番目: ブルース・ケネディ 作/ ジャーマン様式。 ミートケの復元。 響板も外してあるし、この配置だと殆ど見えません(T_T)
右: 久保田彰 作/ フレミッシュ様式。 響板の絵画が美しい久保田さんのフレミッシュ。
ちなみに4台から始まる第1回では、違う配置だったそうです。
thanks for coming by.
written by coquemomo