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チェンバロの果実 ♪

ピアノのようなかたちをした鍵盤楽器チェンバロ。にほんでいちばんやさしいチェンバロのあれこれ。

【2016/07/03 チェンバロ・フェスティバル in 東京 第4回 J.S.バッハ@浜離宮朝日ホール】その1

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こんにちは。今回はデュオ・ローズの相方の薫子さんと行ってきたチェンバロ・フェスティバルの様子をお届けします。

今回の目玉は、バッハのチェンバロ協奏曲の全曲演奏会です!

バッハのチェンバロ協奏曲は全部で14曲。 1台が8曲、2台が3曲、3台が2曲、4台が1曲です。 つまり、4台が1曲、そこから1曲ずつ増えて、3台が2曲、2台が3曲、残りが1台です。 明日テストに出ても答えられますね!

この全14曲を2回の公演で全曲演奏します。 なんて濃厚なプログラムでしょう。

どちらの回も捨てがたいですが、BWV1062が演奏される第2回を選択しました。先日まで慣れ親しんでいたこの曲がどんな風に聴こえてくるか楽しみです。

その前に当日のチケットを提示すると無料で入場できる小ホールのレクチャー・コンサートに来ました。

レクチャー・コンサート
「諸国チェンバロ物語vol.2~ ドイツ&フランス」

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チェンバリストの植山けいさん(写真右)と野澤知子(写真左)さんによるスライドを使用したレクチャーです。

チェンバロの歴史と様式を、その時代や地域の曲の生演奏を交えながら解説してくださいました。

その曲に合わせて、バロックダンサーの岩佐樹里さん(写真中央)が踊りを披露されました。

バロックの曲は舞曲が多く、例えばクーラントも舞曲だということは知っていたのですが、どんな踊りか知らなかったので新鮮でした。

会場が階段教室のようだったので、年齢の近い薫子さんと一緒にいたこともあり、大学の講義を受けている気分になりました。 何だか懐かしい感じです。

レクチャーで使われた楽器は3台、先程の写真の2段チェンバロと次の写真の2台です。

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手前はクラヴィコード、奥はヴァージナルクラヴィコードの音はとっても繊細です。マイクがあっても小さく、かなり耳を澄まさないと聞こえないくらいでした。

さて、レクチャー・コンサートが終わってからチェンバロ協奏曲の開始までちょっと時間があります。

折角なので展示楽器を見ようかと思っていたら、レクチャーの前に見て回っていた薫子さんが、

「ロビーに展示してある楽器にこけももさんのスピネットに似てるのありましたよ」

教えられて見に行くと、確かに見慣れた形の楽器

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マーク・デュコルネのスピネットが!

ということは…

やっぱりオワゾリールハウスの井岡妙さんがいらっしゃってました。

オワゾリールハウスはフランスのチェンバロ工房マーク・デュコルネの日本総代理店です。

井岡さんは、妹でチェンバリストである井岡みほさんの留学先を訪ねた際にチェンバロの音色と出会い、遂にはオワゾリールハウスを立ち上げます。

楽器の納品のときにお会いして以来なので、3年ぶりくらいでしょうか。 まさか今日ここでお会いできるとは思っていませんでした。

このモデルのスピネットは高音が艶やかによく鳴るとてもいい楽器です。

1列なので音に変化をつけることは出来ませんが、コンパクトなので狭い部屋でも圧迫感がなく、かつ優雅な気分に浸れます。

それはさておき、フランコ・フレミッシュの楽器も来ていました。

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スピネットもいい楽器ですが、これはもう全然別格です。 次元が違います。

手を触れないよう注意書きがあったので触ることは出来ませんが、美しい装飾を眺めていると、以前弾かせて頂いたときの音色が頭の中で流れ始めます。3年経った今でも、あの響きは忘れられません。

よっぽど弾きたそうにしていたのでしょうか。井岡さんが声を掛けてくださいました。

「弾いても構いませんよ」

え、本当ですか!?

今日、来て良かった〜。コンサートの前に早くもテンションが最高潮に達しそうです。

椅子に腰を掛け、ゆっくり鍵盤に指を下ろすと、まろやかで煌びやかな音が響きます。

C'est magnifique !!  C'est merveilleux !!
なんて素晴らしい楽器なのでしょう!
一音鳴らしただけで、もう完全に夢の世界です。

アルペジオを掻き鳴らすと、溜息の出そうなまばゆい音がします。

余韻に浸り、興奮している気持ちを少し鎮めて、座り直します。

いつもより長めの呼吸をして、思い切って、今、練習している曲の出だしを弾いてみました。

私が弾いたとは思えない響き!

さすがフランス製の楽器、フランスの曲がよく似合います。

「やっぱり、いいですね。700万でしたっけ?」

「装飾がないものなら、600万くらいになりますよ」

うーん、どっちにしても高いです。

・・・私は当分はスピネットで頑張ります。

・・・あー、チェンバロ貯金しようかなあ。

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こちらはマーク・デュコルネのイタリアン、奥が安達正浩さんのフレンチかな。 どの楽器も本当に素敵ですね!

* catalogue of exhibits (pdf)

で、気がついたらあっという間に開演時間が迫っていました。

さあ、お待ちかね、チェンバロ協奏曲全曲(の半分)の演奏会が始まります。

演奏会の様子は・・・次回に続きます(^^;; → その2

(注)文中に出てきたチェンバロの価格は参考価格であり、その金額で購入出来ることを保証するものではありません。


thanks for coming by.
written by coquemomo