〜BWV1062 フィナーレ〜 チェンバロ レッスン.:*・゜゜201605 **・゜゜
prologue
今月はデュオ・ローズでのレッスンです。
薫子さんと私の予定を合わせられる日が一日しかなく、今月は無理かもと言い合っていたのですが、れいね先生の予定が奇跡的に合ったので、何とか実現できました。
そして本日は、おさらい会で3楽章を弾いたBWV1062の完全版という位置づけです。
この曲はバッハが作曲した2台ヴァイオリンの協奏曲(BWV1043)をバッハ自身がチェンバロ用にアレンジしたものと言われています。
それぞれのパートは単独でも曲として成立するくらい魅力的です。 重なり合ってはじめて、この旋律は対旋律だったのかと気がつかされることもありました。
印象的なテーマが提示され、別のパートが追いかけるように応え、更に広がり、形を変え、調も変化し、曲は展開していきます。 追いかけ合いの中、時折登場するユニゾンの緊張感もまた魅力的です。
長く弾いた曲から離れるタイミングは難しいものですね。何だか寂しい気持ちになります。 でも、前に進むためには必要なステップなのかもしれません。
それに不思議なもので、曲も熟成するらしく、ちょっと寝かせて、また弾くと、意外と良くなったりします。
第1楽章
「1楽章、いいですね ♪」
いつもれいね先生の評価が高い第1楽章。
薫子さんと私の間ではミスタッチが最も多い楽章として評価が低いのですが、先生はそういう反応ではないんですよね。
正確さだけで評価するのなら、コンピューターに演奏させればいいよねってことになってしまうので、表現の部分は大切にしなくてはと思います。
でも、ミスを減らす努力もしないとなぁ。
あと、84小節目の4拍目、合わせる!
第2楽章
「こけももさん、多分そっちの楽器のせいだと思うのですが、もっとギリギリまで押さずに」
先生がこっちにやってきました。
「そうね。やっぱりかなり軽いですね。でももっともっと溜めて」
そう言って出だしの部分を弾いて見せてくれました。
多分、最終回と言ってしまったので、大サービスでの見本。
しっかり焼きつけて、再現しなくては。
あの響きを、あのタッチを。
2度目の演奏で何とか及第点となりました。
「そう、これで2台の響きが同じところになりましたね」
1楽章と3楽章は2列で弾いてますが、2楽章は1列にしています。 この2楽章の柔らかい雰囲気にはやっぱり1列の方が合うのです。
でも、この音色の点において、今日、私は根本的なところを直されたわけで、曲の根幹を左右するような致命的なことであったように思います。
この音の感じを感覚に刻み込んで、いつでも取り出せるように、どういう風に弾きたいかを忘れないように。
溜める、味わう、楽器の軽さにつられない。
24小節目はCembalo Ⅱ が聞く。
47小節目はCembalo Ⅰ が聞く。
第3楽章
3楽章は最近猛烈にやったせいもあり、それほど指摘を受けませんでした。
134小節目、最後のテーマに戻るところ、ここが最大の山場です。
1楽章と同じような展開ですが、最後の山はとにかく大切に。ここで全てが決まると言っても過言ではありません。
72小節目から勢いで誤摩化している感があるので、再度この曲をやるときはしっかり弾きこんでいきたいと思います。
総括
「それぞれの楽章の個性が違ったカラーで出ていて、とても良かったと思います。 卒業おめでとうございます」
おまけ:金平糖の踊り
12月に勢いで合わせてみたものの、笑い話にしかならなかった金平糖。
あの後、iPadアプリを購入して2台チェンバロ用の譜面を起こしました。
家で眠っていたこちらが活躍しました。
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もうちょっと、安いやつだったような…。
iPad miniの画面に現れた鍵盤をひたすらSu-Penで押し続けて、完成しました。
「これ、先生の分です ⸜( ´ ꒳ ` )⸝」
最後のページが1行になってしまったところは少々美しくありませんが、その点を除けば、Notionが格好よく楽譜を印刷してくれました。
「ありがとう! 綺麗ですね」
褒められました ⸜( ´ ꒳ ` )⸝
でも、先生の手書きの楽譜はもっと素敵なんです。 私は、いつかれいねフォントを販売する権利を交渉したいと思っております。
「こけももさん、このファの音は何?」
1小節目の1拍目に、必要のない音が!!!
「印刷するときに触って変な音を入力しちゃったみたいです( ´・ω・`)」
何で見直さなかったのーー!!
詰めが甘いなあ。
この蛇足な音はさておき、おかしいところがないか先生にチェックしてもらいました。何度も聞き直したおかげか、修正は1箇所で済みました。
「殆どこのままで問題ないですね。売れますね」
「私もそう思ったのですが、2台チェンバロアレンジの需要がないみたいです」
1部壱千円也。一家に1部、いかがでしょうか?
epilogue
最後に今後やりたい曲の話をしてデュオレッスンは終了しました。
一人でもハーモニーが奏でられるという理由で鍵盤楽器に戻ってきたけれど
2台チェンバロって楽しい!!
thanks for coming by.
duo rose is to be continued.
written by coquemomo