チェンバロの果実 ♪

ピアノのようなかたちをした鍵盤楽器チェンバロ。にほんでいちばんやさしいチェンバロのあれこれ。

【2018/03 おさらい会+お茶会@及川邸チェンバロルーム】

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先日、れいね先生のご自宅でおさらい会がありました。

ここのところ発表会と隔年ごとに行われています。

最近では、発表会を聴きに行きたい、と言ってくださる方が増えていてとても有り難い反面、緊張してしまうのも事実。

一方、おさらい会は発表会と違って弾き直しOKで、お客様も少ないので、緊張が少し和らぎます。しかもお茶会が付いてくるので、かなり幸せなイベントです。

発表会の方は全体の打ち上げや反省会はあったりなかったりですが、どちらにしても個人的にご褒美のスイーツは欠かしていないので、その辺りをツッコまれると実は大差がないような気もしてまいります。

さて、今年のおさらい会は、先生の娘さんを始め、ちびっ子の部も充実してきました。

初めから人前が苦手な子、少しずつ緊張を覚え、それと向かい合っている子、ピアノとチェンバロで同じ曲を弾き分けていた子(←同じ曲を両方で弾くって意外と大変なんです!)、小さな子って純真で、普段の世界では見落としがちなことに気が付かされます。

さらに、大人の部では、お子さまとの連弾のためにピアノを始めたのに子どもさんだけやめてしまわれたという方も。 色んなきっかけで始めて、続けてる方がいて、とてもパワーをもらいました。

私の今回のセットリストはこちら。

My Set List

(solo)
F.クープランクラヴサン曲集 第3巻より
煉獄の魂(第13オルドル)
騒々しさ(第18オルドル)
F.Couperin : Pieces de Clavecin, 3e livre
l'ame-en peine (13e ordre)
le turbulent (18e ordre)

(duo Rose)
バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲 第1番 ハ短調 BWV 1060 第1楽章、第3楽章
J.S.Bach : Konzert fur zwei Cembali, Streicher und Basso Continuo c-moll, BWV1060

バッハの2台はBWV1060。前回の1062は3楽章だけでしたが、今回は1楽章と3楽章を弾くことにしました。

去年の東急ジルベスターコンサートでこの曲のバイオリンとオーボエのヴァージョンが演奏されてたのですが、2楽章をカットして、1楽章と3楽章でした。

2楽章はゆっくりで1と3は早いので、何となく1と3だけ続けて弾くのはダメかなと思ってたのですが、それもありなんだってなって、ちょっと目から鱗でした。

(こう書くとまるで見に行ったみたいですが、テレビで見ただけです(^^; 一度オーチャードホールで新年を迎えてみたいものですが、チケットのお値段的に敷居が高いのです。)

そんなわけで、この1と3の組み合わせをデュオローズはジルベスターと呼んでいます。

「全楽章通す? ジルベスターでいく?」

こういう符牒が結構楽しかったりします。

ソロはクープランから2曲弾きました。

去年の成果ということであれば、発表会の後はラモーとスカルラッティを練習していたのですが、年明けにチェンバロの日のクープラン リレーコンサートに参加することを決めて、クープランを始めてしまったので、ここでもクープランをやることにしました。 こういう自由度はおさらい会ならではです。

『le turbulent』は「騒がしさ」「騒々しさ」と訳されているようですが、「騒がしい人」かなと私は思っています。

もっと言ってしまうと、「騒がしい」というより悪ふざけが好きな、やんちゃ坊主のような天使やフェアリーでもよいかなと考えています(※注 思い込みです)。

私の妄想はさておき、曲のタイトルからチェンバロではもっとも賑やかな3列(8+8+4)の弦を使って弾くつもりでレッスンのときに先生に見てもらいました。

音の強弱がつかないチェンバロにとって、どの弦で弾くかを考えるのは表現の重要な一部です。

3列で弾いている途中で、れいね先生が

「8・8・4だとちょっとうるさい気がするので、8・4でやってみましょう」

と言って、上鍵盤の8フィートの連動を外しました。

高音の4フィートを使うとなると何となく豪華な8+8+4しか考えていなかったのですが、8+4の響きに新たな世界の広がりを感じます。

この曲にはこの響きがピッタリです。

おさらい会では、まだまだ弾き慣れていない感がありありでしたので、リレーコンサートまでに、もっと仕上げていきたいと思います。

チェンバロの日は5月。おさらい会では弾かなかった曲もあるので、もっとクープランと仲良くならなくては。

本番では参加されるみなさまと共に素敵な時間を作れたらと思います。


thanks for coming by.
written by coquemomo

ピアノの椅子を新調しました 〜その1〜

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平昌オリンピックも終わり、もう3月。

来年のことをいうと鬼が笑うと言いますが、昨年の話にはどのような反応をするのでしょう。

今年最初(!)となるこの記事では、昨年買った椅子について取り上げます。

買ったのはピアノ用の椅子ですが、うちにあるのはスピネットですのでスピネット用になります(*´∀`*)

座って鍵盤を弾くという点では同じなので、ピアノ用ということはスピネット用という意味で間違いありませんっ。 そう言いながらタイトルはピアノの椅子と書いた小心者…

そうそう、楽器購入の際に、オワゾリールハウスさんが「スピネットに合う椅子もお作り出来ます」と仰っておりました。

通常チェンバロの購入は受注生産になるので、椅子待ちになることはありません。

ですが、私は既に出来上がっている楽器を買うことにしたので、これだと椅子待ちになります。 それもどうかなと思い、導入を見送りました。

もっとも、諭吉先生の枚数が中々必要そうだったので、どちらにしても買えなかった気もします。

でも、どちらかと言えば、GVIDOよりも椅子を優先しちゃうと思います。だって、やっぱり揃ってたら素敵じゃないですか。(*´ω`*)

今まで使用していたのはこちら。

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子どもの頃にピアノを買ったときに付けてもらったと、こけももママは申しておりました。

そうかー、ピアノを買った頃は交渉次第では椅子が貰えたのですね。

で、ピアノを手離した際に取っておいたこちらに座って、スピネットを弾いていました。

ただ座面の破けとか、側面の化粧板の剥がれとか、 f:id:lepetitclavecin:20180124224423j:plain かなり年季がはいってきていまして、思い切って新調することにしました。

まずは今の不満を確認しましょう。

1.ボロボロである

→新品を買い替えれば解決します。

でも、実は中古も探してみました。状態のいいものがあればと思いましたが、そもそも売ってないんですね。

中古ピアノフェアみたいのに行くと見つかるそうですが、いつもやっているわけではありません。 情報収集が大変そうです。

ジモティとかで気に入ったのが貰えそうであれば、それがリーズナブルだと思いますが、こちらも配送の手間を考えて却下しました。

2.鍵盤から考えて椅子の高さがちょっと高い(気がする)

→高さ調節は必須機能とします。

ダイニングチェアをピアノでも兼用しようと思ったら、ダイニング用ではピアノを弾くには低かったというのは時折聞く話です。

ピアノのおまけの椅子は高さが調節出来ませんが、ピアノ時代にそのことを気にしたことはありませんでした。

でも、スピネットの鍵盤の高さは、持っていたピアノと比べてちょっと低くなりました。

最適な高さを知っていれば、その高さのものを購入すれば良いのですが、その高さを知るためにも今回は高さが調節出来るものを選びたいと思います。

3.横幅が長い

→普通サイズにしましょう。

おまけイスは何故か横幅が広めです。 座るだけなら優に2人座れます。ちょっと狭くはありますが。

座っても横に物が置けるのは便利だったのですが、スピネットの鍵盤の幅と比較してもアンバランスで美しくありません。

美には努力も必要なのです。どこぞのエライ人もそう言ってました。

では逆に、今までの椅子の気に入ってたポイントも確認してみましょう。 ここをちゃんと整理しないと、前の方が良かったとなりかねません。

1.茶色い

ピアノが茶色かったので不思議はないのですが、オーソドックスな黒ではないところが珍しくて、子どもの頃に自分のピアノの色と思っていました。

黒いグランドピアノに重厚な黒い椅子を合わせると、Theピアノって感じで憧れます。クールで格好いいですからね。 でも、スピネットが華やかな緑に金色の装飾なので、黒だとちょっと重い印象になりそうです。

2.猫脚なんだミャー

これはお気に入りポイントと言うよりは、家にあったのがこういう脚だったので、ピアノの椅子ってこういうものだと思っていました。

今回購入にあたって調べて、基本はまっすぐであることに気がつきました。(そして、こういう脚のことを猫脚ということも知りました。)

まっすぐの方が少し安いし種類も豊富ですが、スピネットの脚に轆轤挽きの装飾がされていることもあり、バランスも考えて、猫脚の椅子を探したいと思います。

そうそう、椅子って言ってましたが、結構ピアノスツールと書いてあることも多いんですね。

今回チェア(背もたれ有)タイプは考えていなかったので、スツール(背もたれ無)で合ってるのですが、何だかまだ違和感。

さて、何となく欲しいスツールも見えてきました。 次回は、これを踏まえて実際に候補にあげたスツールを見ていきたいと思いまスツール。

お楽しみに。


thanks for coming by.
written by coquemomo

【2017/12/06 ピエール・アンタイ&スキップ・センペ 2台チェンバロのためのシンフォニー @浜離宮朝日ホール】

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暖かい陽射しを浴びても寒いと感じると冬の始まりを感じます。 そんな中、散り始めた銀杏の葉で一面が黄色に染まっているのを見ると、秋が美しい季節であることを主張しているように感じられます。

まったりとしたアンニュイなこの時期に聴きたくなると言えば、やっぱりラモー。 この季節にピッタリのコンサートに行ってまいりました。

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演奏は、世界的チェンバリスト、ピエール・アンタイさん(写真右)とスキップ・センペさん(同左)、何と、チェンバロデュオです。 ピエール・アンタイさんの演奏を聴くのはこれが2度目になります。

きっかけは今夏。 梅岡楽器さんにスピネットを運んでもらったのですが(その時の話もいずれ書きたいと思ってます)、梅岡さんの車に同乗させてもらいチェンバロ談義に花を咲かせました。

話はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンに到り……

「今年はオケを選んじゃったのですが、去年はチェンバロに行きました

「どれに行ったの? あそこのチェンバロは殆ど担当してるんだ」

「ピエール・アンタイさんの初日です」

「残念。それだけはやらなかった」

何とも決まりが悪い感じになってしまった数秒後、

「そういえば、アンタイ、今年来るんだよね。ラモーの2台。スキップ・センペとの。それは担当するんだ」

なぬー? ラモーの2台!

しかも、ピエール・アンタイにスキップ・センペ!!

豪華すぎるとはこのことです。

「空けときますっ!! いつですか?」

梅岡さんはスケジュールを確認してくれました。

「12月6日。8日もあるけど、武蔵野だから、6日の方が場所はいいと思う」

そんなわけで浜離宮朝日ホールにまいりました。

昨年のチェンバロ・フェスティバル以来です。

あの時はバッハの協奏曲を聴きました。

弾いたことある曲はその視点で聴いてしまうのですが、今日は弾いたことない曲ばかりなので純粋に楽しむことができます。

このコンサートはラモーのオペラ曲を2台チェンバロにアレンジしたものですが、ラモーを聴くようになったのはチェンバロを弾き始めてからで、それもクラヴサン曲以外はノーマークでしたので、オペラはほとんど聴いたことがありません。

新しい曲たちとの出会いが楽しみです。

梅岡さんの姿を見れるかなと思いましたが、私が会場に入ったときには既に調律は終えてるようでした。

チェンバロのコンサートって始まるギリギリまで調律をしているイメージなので、準備万端って新鮮です。

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2台は向かい合わせではないのですね。 まあ、最初のアイコンタクト以外はそれほど相手を見ないので問題ないとは思いますが、ちょっと不思議な感じです。

さて、ここで問題です。

向かって右はフレンチのチェンバロに昔からあるコンサートタイプの椅子

左側はジャーマンのチェンバロに最近よく見るガススプリング式の椅子

どちらがどちらに座るでしょうか。

答えは後ほど!

開演の時間になった頃に梅岡さんらしき人が舞台に現れました。

もしやピエール・アンタイさんかスキップ・センペさんのどちらかが来れなくなって、梅岡さんが代役⁉︎なんてことはなく、

チェンバロの天板を上に大きく開き、その音色を客席に届ける響板としての役目を果たすポジションにすると舞台袖に下がっていきました。

世界最高峰のチェンバロデュオを迎えるための最後の準備だったようです。

程なく、奏者のおふたりが舞台に上がり、椅子に座りました。

クイズの正解は、フレンチがスキップ・センペ、ジャーマンがピエール・アンタイでした。立ち位置(座り位置?)としては、何故かチラシの配置とは逆です。

そもそも先に提供される楽器が決まっていた場合、どちらがどちらを弾くってどう決めるのでしょうか。

そういえば、デュオ・ミュゲは演奏会ではいつも途中で楽器を交替していたのに前回のコンサートでは固定でした。

れいね先生にそのことを聞いてみたら、れいね先生が弾かなかった楽器の鍵盤が、先生は少し重たく感じ、恵美さんは気にならなかったので、そのような配置になったとのことでした。 「鍵盤の重さを調整することも可能でしたけど」と付け加えられました。

ところで、最近、椅子について色々調べていたので、椅子に目がいったのですが、最近はガススプリング式の椅子が増えてきているのですね。

高さが変えやすいのでピアノ教室とかに便利らしく、コンクールなどでも使用されているようです。

でも、ガス式に座ったことがなくて普段と全然違うタイプの椅子が出てきたら戸惑ってしまいそうです。

迫力がある華やかな2台のチェンバロの共演はすごく幸せな時間でした。

曲はラモーのいくつかのオペラ作品から曲単位で選ばれたものが3部構成で自由に配置されています。 ラ・フォル・ジュルネの構成を思い出しました。

きっとアンタイさんはこういう感じが好きなんでしょうね。

たくさんの曲の中から一つの物語を紡ぐように曲を選び出していくのはきっと楽しいんだろうなと思います。

私もあやかりたいところですが、まずはレパートリーがないと出来ませんね。

今日の演奏曲の中で有名な曲といえば、やっぱりこのタンブーランでしょうか。

Tambourins en rondeau (Pièces de clavecin, 1724 - Les Fêtes d'Hébé) (feat. Pierre Hantai, Skip Sempé)

Tambourins en rondeau (Pièces de clavecin, 1724 - Les Fêtes d'Hébé) (feat. Pierre Hantai, Skip Sempé)

  • ピエール・アンタイ & Skip Sempé
  • クラシック
  • ¥200

私が気に入ったのはこちら。

La Marais (Pièces de clavecin en concerts) (feat. Pierre Hantai, Skip Sempé)

La Marais (Pièces de clavecin en concerts) (feat. Pierre Hantai, Skip Sempé)

  • ピエール・アンタイ & Skip Sempé
  • クラシック
  • ¥200

2台の掛け合いが優雅で印象的な作品です。

今年のチェンバロのコンサートは、チェンバロの日のれいね先生とこのラモーだったので、フレンチ尽くしとなりましたが、来年はどんなコンサートに出会えるでしょうか。

2018年に弾こうと思ってる曲は大体まとまってきたのですが、聴きにいく方は聴きたいものが聴きたいときにやってるとも限らず、巡り合わせを楽しみにしたいと思います。

今年もたくさんの方にお世話になりました。 ありがとうございます。 2018年、よいお年をお迎えくださいませ。


merci de votre visite.
je vous souhaite une tres bonne annee.
ecrit par coquemomo

108円で快適でカワイイ猫の楽譜クリップ

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先日、電子楽譜の20万円という高値に意気消沈していたところですが、そんな私を知ってか知らずか、薫子さんから楽譜に使うクリップを頂きました。

このクリップ、薫子さんが使ってるのを見たことがあります。

クリップなのに凹凸がほとんどなくてスマートで、使いやすそうだったので、欲しいとは言った記憶はありますが・・・感激です。

読みたい(弾きたい)ページを開いてしっかりホールドします!

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しかも、ダイソーで108円という庶民価格。

胴長の黒猫ちゃんはデュオローズの公認ゆるキャラ採用です。

ダイソーさん非公式ですが。

紙の楽譜でまだまだ頑張りますっ(`・ω・´)


thanks for coming by.
written by coquemomo

こけもも meets 足で譜めくりできる未来の楽譜 GVIDO (グイド)

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チェンバリストの夢と言っても過言ではありません。

足でめくれる楽譜が登場しました。

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デュオローズの相方 薫子さんが「銀座で実物を見ました」と言ってたのが1ヶ月くらい前、置いているうちに見に行きたいなと思ってはいたのです。

例によって重い腰が上がらなかったのですが、銀座のAppple Storeに行くついでに寄ることにしました。

場所は、山野楽器 銀座本店 6階 ピアノフロア。

そういえば電子チェンバロを弾かせてもらったのもここでした。 色々展示してくれる良いお店ですー。

GVIDO は電子ペーパーです。 AmazonKindleとかと同じ仕組みです。 液晶じゃないので、表示がとってもキレイで、目に優しい。

私はKindleは使ったことがないのですが、昔、ソニー電子書籍リーダー Reader PRS-T2を持っていました。 その頃から電子ペーパーは見やすかったので、見る前から信頼感がありましたが、実物を見てみると、やっぱり美しいです。

ちょっと見とれてしまいます。 液晶では感じることの出来ない佇まいです。

でも、Readerはあんまり使わないまま手離したような…

存在すらすっかり忘れていましたが、何が原因で使わなくなってしまったのでしたっけ。えーと、第一印象はとても気に入ってて・・・そうです、不満は、ページめくり。

電子ペーパーは一度表示させると、表示させ続けることには電力を消費しない優れものですが、その表示までにちょっと時間が掛かります。 これになかなか馴染めなかったのです。

ほんの数秒、もしかしたら1秒も掛かっていなかったかもしれません。 それでも、紙の本を読むときにはなかったストレスがページをめくるたびにおとずれました。

でも、GVIDO は楽譜だし、そこは改善されているのでは。

期待して、画面の端にあるタッチスイッチに触れてみると、スムースに次のページが表示されます。

早い!

このくらい早ければ、きっとReaderも使っただろうに。

技術が進歩したのか、楽譜という性質上、ハイスペックなものが積まれているのか、今の電子書籍市場を知らないので何とも言えません。

とにかくこの速さなら、問題なしです。

先ほどは勧められるままタッチスイッチでページをめくりましたが、フットスイッチを試さなくては私の使命が果たせません。

ピアノと違ってペダルがないので、チェンバロ弾きの足は空いてます。更にはペダルがないということは指で押し続けなければ音を持続させられないので、足で譜めくりって理想的です。

恐る恐る踏んでみます。

おーー、めくれる!

踏み心地もいいし、踏んだだけでページが進むなんて 神業です。

勢い余って踏みまくって、あっという間に最終ページにたどり着いてしまいました。

そんなことしたら演奏出来なくなってしまうので、実際には踏みまくる場面はないのですが、どんどん踏みたくなるくらい心地よいです。

楽譜はGVIDOストアで最適化されたものを購入出来るそうです。曲単位の購入で、山野楽器の方によると1曲300円くらいとのことですが、ストアの開店は12月になるとのことで、正確には確認できませんでした。

例えばバッハの平均律第1巻のような感じでまとまって安くなるようになっているといいですね。

または、PDFファイルを自分で用意すれば、その取り込みも可能です。

付属のスタイラスペンでの書き込みも快適だし、もう紙の楽譜、いらないじゃないですか。

と思ったのも束の間。

肝心なお値段は、

18万円也。

ピンキリとは言え、紙の楽譜のリーズナブルさが際立ちます。

しかも個人的には何よりもの目玉と思ったフットスイッチは別売で3万円。

20万円を超えてきました。

一生分の楽譜を買ってお釣りがくる気がします。

楽譜って意外と高いので、1冊3000円の楽譜だと、70冊も買えないですが、今持っててまだやってないのもあるし、そこまで楽譜にお金を掛けることを全く考えたことがありませんでした。

古今東西のあらゆる楽譜が蒐集されたライブラリーが完備され、そこを自由に使えるのであれば、清水の舞台から飛び降りる覚悟も出来るかもしれませんが、マイナーな曲をスキャンしている自分が目に浮かびます。

何にせよ物は本当に上質でいいものなので、お金に余裕のある方で紙の楽譜に拘りがなければ、絶対オススメします。

私ですか? GVIDO の開発費が回収されて、廉価版が発表になった段階で検討したいと思います。

しかし、このニッチな商品は大量生産にならないでしょうから、価格設定は高めのままいく可能性も大いにあるわけで・・・

前世で悪いことをしたのか、まだまだ譜めくり地獄から解放されそうにありません。

何を償えば、赦してくれますか?


thanks for coming by.
written by coquemomo

続・チェンバロの日 〜『及川れいねコンサートレポート』を寄稿しました!〜

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古楽情報誌アントレを頂きました。

この号では「チェンバロの日!2017」のレポートが載っているのですが、僭越ながられいね先生のコンサートレポートを寄稿させていただきました。

文字数などの条件はお聞きしていたのですが、お受けしてから

「『だ・である』調でお願いします」

と、言われてアタフタしました。

えー、どうしようー、

先生のコンサートを言い切り型の文体で書くなんて。

高飛車に見えてしまうのでは。

困ったなあ。

結局、先生の信徒であることは忘れて、音楽記事ライターになりきって書くことにしました。

「こけもも先生、今回の及川さんの20世紀パリ、レポートお願いします」

「かしこまりー。チェンバロと現代音楽のマリアージュよ、かかってこい!」

音楽の記事を書いてる人のイメージが上手く湧きませんでした…。

それでも、こうした機会を得て、ブログとは違った形で先生の素敵なコンサートをお伝えすることが出来たかなと思います。

書かせていただいて良かったです。

こちらに転載することは出来ませんが、もしお読みになりましたら、是非感想などお送りくださいませ。

「読んだよ」とかでも結構です。

お待ちしています⸜( ´ ꒳ ` )⸝


merci de votre visite.
ecrit par coquemomo

【2017/05 ルドゥーテの「バラ図譜」展 @そごう美術館】

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久保田チェンバロ工房の久保田彰さんは、日本で有数のチェンバロ製作家です。 本物のチェンバロは勿論のこと、ミニチュアチェンバロも手がけています。以前、れいね先生の家で見せてもらいました。

チェンバロの日!ペーパークラフトチェンバロは、その久保田彰さんが型紙を製作しました。

だからとても緻密に計算されています。

それにとってもリーズナブル!!

今年は、チェンバロ(フレミッシュだと思われます)と三角形のタイプのヴァージナルの2種類でしたが、来年はイタリアンも加わる予定とのこと。楽しみです。

いくら型紙が素晴らしくても、A4サイズの紙に線が引かれたものを渡されただけでは中々作れません。 久保田チェンバロ工房の久保田みずきさんと他数名の方が一つずつ手順を教えてくれました。

まずは、折る部分にくぼみをつけておきます。後で折りやすくするための一工夫ですね。

それから、ハサミまたはカッターで切り取ります。

くぼみをつけておいたところを折って、のりしろで貼り合わせたら出来上がりです。

こう書くと簡単そうですが、細かな作業の連続でした。でも、お子さまも楽しんで作っていたので、難しいというよりは、集中力が要る感じです。

このままだと寂しいので、用意されていたマスキングテープでデコレートも出来ます。デコはみなさんかなりハマるそうで、何時間もやってしまう人もいるそうです。

薫子さんが装飾にバラのマスキングテープを選んだからでしょうか、作り方を教えてくれていた方から

「今、横浜で『ルドゥーテのバラ図譜展』をやっていて、そこにチェンバロを展示しているのですが、ご存知ですか?」

そんな話題が上がりました。

ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、花のラフェエロ、バラレンブラントとも呼ばれ、18世紀末から19世紀にかけて活躍したベルギーの画家です。

マリー・アントワネットに認められ、皇帝ナポレオンの妻ジョセフィーヌにも宮廷画家として起用されます。

ルドゥーテの名前を知らなくても、この写真以上に写実的で繊細なバラを見かけたことがあるかもしれません。

Les Roses バラ図譜 【普及版】

Les Roses バラ図譜 【普及版】

今回の横浜の展覧会では、ルドゥーテの貴重な版画169点と共に、ルドゥーテの描いた花をモチーフとして装飾した久保田さんのチェンバロも展示されているそうです。

なるほど。なぜルドゥーテ展でチェンバロ?と思いましたが、チェンバロにルドゥーテのバラが描かれているのですね。

チェンバロの日!にデュオ・ローズがバラ展にチェンバロが展示されていると聞いたら、これは縁を感ぜずにはいられません。

しかも、このチェンバロ、展示だけではなく、チェンバリストの水永牧子さんの演奏を聴くことが出来る機会が2回あります。

早速カレンダーを眺めてみました。

1回はチェンバロの日!と被っていたので、実質候補は1日です。

残念無念、そこに予定を合わせることは出来ませんでした。

とはいえ、例によって私たちの予定の合う日は1日しかなかったので、一緒に観に行けることがむしろ幸運でした。

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初めての横浜の待ち合わせ、幾らでもオシャレな場所はありそうだったけれど、堅実に美術館の前(そごう横浜店6階)で落ち合いました。

このバラ図譜、意識していなかったのですが、点刻彫版による多色刷り銅版画で出来ているそうです。

この独特な質感は線ではなく点の集合体だからなのですね。

しかも、版画で刷った後からも、色をのせているそうです。

点刻→多色刷り→彩色という気の遠くなるような手間を掛け、たくさんの種類のバラを仕上げていくのだから、これは花への愛がなくてはできません。

ルドゥーテの父親は植物なんて金にならないから人物を描くように言いましたが、どうしても花を描きたかったルドゥーテはその忠告を無視して自分の信念を貫いたそうです。バラ愛ここに極まれり。

展示の順序はそのバラが生まれた時代ごとにまとまっていました。古代ギリシア・ローマからある古いバラに始まり、少しづつ時代が下ってきます。

葉っぱの形が違ったり、物凄く攻撃的な棘だったり、逆に殆ど棘がなかったり、花びらの数も5枚くらいのものから何十枚のものまであります。

中にはこれもバラなんだと思うようなものもありました。

個人的には花だけでなく蕾も描かれている作品が好きですが、咲く前の姿でバラの良し悪しを判断するのは間違っている気がします。

初めはお気に入りのバラを選ぼうと思って意気込んでみましたが、もうどれも美しいということで、細かいことは気にせず、バラ図譜を楽しもうと思い始めた頃、

何処かから音楽が聴こえてきました。

この音色は、チェンバロ

まあ、録音ですが。

バラに見惚れていてすっかり忘れておりましたが、お待ちかね、久保田彰さんのチェンバロが展示されていました。

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チェンバロだけは撮影OKです。

細かい装飾が施されています。

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癒される〜⸜( ´ ꒳ ` )⸝♡︎

ここまでたくさんの花が描かれているなんて、これはかなり贅沢です。

チェンバロをタップリ堪能して、後ろ髪を引かれながら、展示の続きに戻ります。

徐々にチェンバロの音色は遠ざかり、微かになり、そして聴こえなくなりました。

デュオ・ローズ的には、全ての展示室で聴こえるように流れててもいいのにねと強く感じました。

ちなみにルドゥーテはバラ以外の花も描いており、そのうちの何点かも展示されていました。ユリとかパンジーとか、そちらもかなり素敵です。

思いがけず行くことになった展示ですが、充実した午後を過ごすことが出来ました。


おまけ

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クリアファイルを買っちゃいました。

今度からデュオ・ローズのコピー譜はこちらにファイルしようと思います。

楽譜を挟んでいるクリアファイルはいつの間にか増えていて、どこに何が挟まれているかわからなくなるので、これでローズの楽譜を探すのが楽になります。 グッドアイディーア!


merci de votre visite.
ecrit par coquemomo